錫の歴史
2015/11/04
現在確認されている世界最古の錫器は、なんと今から3500年前の(紀元前1500年頃)のものと言われています。
※エジプトで出土「巡礼者の壺」
その後、錫器は世界中で人間の生活に取り入れられてきました。
※レオナルド・ダ・ビンチの「最後の晩餐」にも錫の食器が描かれています。
日本には、今から1300年前に遣唐使によって伝わったと言われています。※奈良の 正倉院に宝物として数点の錫器が収蔵されています。
また、古くからある医学(本草学)に関する文献を集大成した「本草綱目」には 《井戸の底に錫板を沈めて水を浄化した》とあります。
江戸時代の文献『貞丈雑記』には『今徳利と云う物を、古(いにしえ)は錫といひけるなり。むかしはやき物の徳利なし。皆錫にて作りたる故に「すず」と云ひしなり』と記載されています。 昔は、徳利といえば錫(スズ)だったんですね。
その名残から、宮中では今でもお酒のことを「おすず」と呼んでいる そうです。