京都の錫器作家が創る錫の酒器食器専門店【錫右衛門】ブログ

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錫作家 小泉均とその作品 その2

      2015/11/04

小泉氏の「やさしくソフト」な
錫の器を作り出すのに欠かせないのが砂型です。

錫の器をつくる方法は
さまざまありますが、

砂型を用いるのは
日本でも珍しいといいます

砂型は数種類のきめ細かい砂を
混ぜ合わせてつくります。

十分乾燥させ、
強度が確認できたら、
そのなかに溶かした錫を流しこみ、
作品をつくるのです。

その作品を砂型から取り出してバリ
(加工する際に発生する突起)を取り除き、
丁寧に研磨して仕上げを行います。

ただし、
この砂型はたった一度しか使えません。

なぜなら、
砂型のなかから作品を取り出すときに、
砂型を壊さないとならないからです。

ところが、
この砂型をつくるには
最低でも丸3日かかります。

砂を固めてしっかり
乾燥させる必要があるためです。

ただ乾燥させればいい
というものではありません。

砂型の出来は湿度の変化によって
大きく左右されます。

そのため、
砂の特性を見極め、
混ぜ合わせる砂の配合を
日々変えていく必要があるのです。

実はこの砂型、
本来は一品物の芸術作品に用いられます。

微細な部分まで再現できることから、
デザイン性が求められる芸術作品に
用いられる手間のかかる手法なのです。

錫作家 小泉均とその作品 その3へ続く

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