錫の歴史
錫の歴史
現在確認されている世界最古の錫器は、
なんと今から3500年前の(紀元前1500年頃)のものと
言われています。
※エジプトで出土「巡礼者の壺」
その後、
錫器は世界中で人間の生活に取り入れられてきました。
※レオナルド・ダ・ビンチの「最後の晩餐」にも
錫の食器が描かれています。
日本には、
今から1300年前に遣唐使によって伝わったと言われています。
※奈良の 正倉院に宝物として数点の錫器が収蔵されています。
また、古くからある医学(本草学)に
関する文献を集大成した「本草綱目」には
《井戸の底に錫板を沈めて水を浄化した》とあります。
江戸時代の文献『貞丈雑記』には
『今徳利と云う物を、古(いにしえ)は錫といひけるなり。
むかしはやき物の徳利なし。
皆錫にて作りたる故に「すず」と云ひしなり』と
記載されています。
昔は、徳利といえば錫(スズ)だったんですね。
その名残から、
宮中では今でもお酒のことを「おすず」と呼んでいる そうです。